注意! 栄養バランスだけで食事内容を決めないで

栄養コラム

食暮では、『栄養素事典』というコーナーを通して栄養素の役割を紹介したり、栄養素を摂取できるレシピを提案したりしています。でも、なにも「栄養バランスだけ考えればいい!」という話ではありません。食に対する興味や疑問に応えたいと思って始めた企画でした。今回は、栄養バランスだけで食事内容を決めることの危険性をお伝えしたいと思います。

栄養素に振り回されないで!

現在は、学校でも栄養教育がされる時代です。この栄養教育を通して私たちは「栄養素で食生活を考えること」を学びます。科学的で理にかなっているように思えます。でも、その影響か、過剰な糖質制限をする人や、ビタミンCを摂りたいからと果物ばかり食べる人が現れました。

よく情報番組で「驚異の○○」なんてキャッチコピーをつけて食べ物の効能を紹介しています。正直、食暮でもそういう記事があります。たとえば、『血行促進、風邪予防……わさびの驚くべき健康パワー!』とか。でも、実際はこの食べ物さえ食べていたら大丈夫! なんて夢のような食品はありません。この記事を読んで、わさびばかり食べている人はいないと思いますが。食べ物にはメリット・デメリットがありますし、何事も過剰に食べるのは好ましくないでしょう。

「果物はビタミンCが豊富だから積極的に食べよう」という記事があれば、「果物は糖質が高いから食べないほうがいい」という記事もあります。食品にはいろんな側面があることを覚えておきましょう。そして、栄養素の情報に一喜一憂したり、振り回されたりしないように。参考にする程度と割り切ってもいいかもしれません。

 

食品だけでなく食生活全体を考える

私は、食生活アドバイザーの資格をもっています。資格取得の際に、栄養素の勉強をしましたが、「食」だけでなく「食生活」を考えることの大切さも学びました。食生活とは、食事を含めた生活習慣のことで、栄養バランスだけでなく、運動や休養、社会との交わりなども含めて考えます。

「子どもの骨折が増えている」というニュースを耳にしますが、この問題についても同様です。とにかく牛乳でカルシウムを摂取させようとするのではなく、食事内容全体を見直し、運動、睡眠、そのほかの体調など生活全体の問題として考えましょう。「肌がボロボロで悩んでいる」なら、ビタミンCを摂取するだけでなく、睡眠不足やストレスなど食事以外に問題がないかチェックすることも必要なんです。

 

食卓が家族の大好きな場所でありますように

お子さまがいると、「残さず食べなさい」「早く食べなさい」「よく噛みなさい」など、つい言ってしまいたくなりますが、グッとこらえるのも大事。大人でも注意されながらの食事は、楽しくありません。「食卓=ストレス」のイメージがつくと、食に対する意欲低下に繋がります。

それだけでなく、ストレスや緊張感は唾液の分泌を阻害するともいわれています。唾液は殺菌作用があり、食べ物を滑らかにして呑み込みやすくしてくれます。健康を守るためには、食卓が楽しい場であることが大切なのです。和気あいあい、楽しく笑顔で。暴飲暴食に走ってしまうのは心配ですが、栄養バランスについて小難しく考えて、食がストレスになるのも悲しいことです。

玄米がいい例です。「玄米はカラダにいい!」と母親が白米から玄米に置き換えたとき、家族全員が納得してくれるでしょうか? 母親が張り切って玄米を炊いても、「食べにくい」とか「まずい」と思っている家族がいては、不満のある食卓になるでしょう。なので、いくらカラダにいい食べ物であっても、家族の表情が曇るようなら無理して取り入れなくてもいいと思います。白米に少しだけ玄米を混ぜて炊くのもいいでしょう。ご家族に合ったものをご家族のスタイルで取り入れて、食卓から暮らしが豊かになればいいのです。

栄養素コラムを書いている立場からこんなこと言うのはなんですが……栄養素は参考程度でいいですよ(笑)もちろん、真剣に書いているので読んではいただきたいですが。それよりも、食卓が家族の大好きな場所でありますように。そう願っております。

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南條 祐弥

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薬膳コーディネーター、食生活アドバイザー。 食や健康に関する知識を活かし、フリーランスライターとしてWebサイトから書籍まで多岐に渡る媒体で執筆に励む。企画...

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