「食忌(禁忌)」とは!? 薬膳料理する前に食材と体の相性を考えよう!

食材コラム

薬膳学には、食生活上で注意したり禁止したりする「食忌(禁忌)」という考え方があります。体質や病気によって食べてはいけないもの、組み合わせてはいけない食材や中薬などが対象です。また、「絶対に口にしてはダメ」「口にするのをなるべく控える」の場合に分かれます。

食材と体の相性を考えたことはありますか? 食忌は、古くから言い伝えられてきた教えです。今回は、食忌に該当する具体的なケースを紹介します。薬膳に限らず料理をする際は、考慮して安全な食卓を守りましょう。

◆関連記事◆
注意! 栄養バランスだけで食事内容を決めないで
薬膳の考え方&取り入れ方~家庭で始める薬膳のある暮らし~

食忌に当たるケース

季節の禁忌

中医学には季節ごとに食薬の禁忌があります。たとえば、晩秋から早春にかけては、体を冷やす食材を控えるべきであり、晩春から早秋にかけては、体を温める食材を控えるべきと考えられています。

旬の食材を調理に使うことは、季節の禁忌を避けることに繋がります。植物の場合、適した収穫時期に採取したものは有効成分の量が増えるとされているため、薬膳学においても収穫時期を踏まえた食材選びが重要と考えられています。

病気の禁忌

病気や体質によって避けるべき食材は異なります。

・体の冷え、腹部や足腰の痛み、生理痛、慢性的な下痢
体質改善には体を温める必要があるため、生野菜や果物、刺身などの体を冷やす食材は禁忌とされています。

・熱がある、のぼせ、ほてり、便秘
体質改善には体の熱を抑える必要があるため、カレー、酒、唐辛子などの体を温める食材は禁忌とされています。

・血瘀(血流が悪い)、むくみ
血瘀の原因は複雑ですが、体を冷やす食材は血をかたまりやすくするので禁忌とされています。

・鬱、ストレス
気の落ち込みを発散させるために体を温める必要があります。体を冷やす食材は発散を抑えてしまうため禁忌とされています。

妊娠期間の禁忌

妊娠すると体に大きな変化が起きます。胎児を育てるため、母親の体は熱くなる傾向があるのです。辛い食材は、妊婦の体を熱くするばかりか、胎児の目や喉に影響を与えると考えられており、禁忌とされています。

アレルギーの禁忌

食べると体調を崩してしまう食材は当然ながら禁忌です。誤って口にしたばかりに重篤な症状があらわれるケースがあります。自分や家族の体質をきちんと把握しておきましょう。

食忌は体調・環境によって変化する

ただし、上記の4つの禁忌に注意しても安心とは限りません。普段は食べられても、体調を崩していたり疲れていたり、免疫力が低下しているときに食べられない食材もあります。つまり、食材との相性は、体の状態が変われば変わるということです。そのほか、加齢や環境の変化の影響を受けることもあります。そのため、食忌というのは複雑なのです。

安全第一。体に合わない物は避ける

同じものを食べても体調を崩す人と崩さない人がいます。それが「食材と体の相性」です。たとえ食忌に該当しなくても、嫌いな食材を無理矢理食べさせるのも心苦しいものです。

Aさんが喜ぶ料理が、Bさんを喜ばせるとは限りません。体質や好みが違うため、体質改善を目指すときのプロセスも違って当たり前。調理をする前に、相性を無視するのは危険です。腕を振るって作った料理が体調不良を招くかもしれません。

体にいいものを盛り込むことだけが体質改善ではありません。体に相応しくないものをきちんと取り除くことも重要です。なかには、自分の食忌に気づいていない人もいるでしょう。「慢性的な体調不良が、ある食材を避けるようにしたら改善した」という例はよく聞きます。ぜひ、食材と体の相性について考えてみてください。

食暮では、薬膳学や植物療法を軸に体質改善を目指したレシピを掲載しています。美味しいことはもちろん、できるだけ手軽に作られることを大切にしています。薬膳で食を楽しみながら体質改善を始めませんか? ぜひ当サイトのレシピをご覧くださいね。

◆「薬膳」の記事をもっと読む>>

◆関連記事◆
注意! 栄養バランスだけで食事内容を決めないで
薬膳の考え方&取り入れ方~家庭で始める薬膳のある暮らし~

書籍情報

南條 祐弥

195 views

薬膳コーディネーター、食生活アドバイザー。 食や健康に関する知識を活かし、フリーランスライターとしてWebサイトから書籍まで多岐に渡る媒体で執筆に励む。企画...

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。