日本人の死亡原因第1位「がん」~ 一緒にデータを読み解こう ~

健康コラム

「がん」って何? よく耳にする言葉でも、実はちゃんと知らない。そんな方のために、がんについて説明したいと思います。専門家が使うような難しい言葉をできるだけ使わずに、イメージしやすいように数字を交えながらお伝えします。ぜひご一読くださいね。

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【1】日本人の死亡原因第1位は「がん」

日本人の死亡原因ナンバー1はがんです。2014年、がんによる年間死亡者数は約37万人でした。(※1) 亡くなる人の3人に1人ががんです。でも、これには理由があります。それは、少子高齢化です。がんは「遺伝子エラーの蓄積」であるとされており、高齢になればなるほど、エラーが起こりやすくなりますし、長い年月をかけて溜まったエラーが蓄積が大きくなります。そのため、長寿国である日本では、がんで亡くなる人が増えたのです。

かつての日本人の死因第1位は、結核や肺炎などの感染症でした。そののち、脳血管疾患がトップになり、今ではがんが1位。死因の変遷には、衛生環境や栄養状態の改善、医療技術の進歩などで感染症や脳卒中の発症率と死亡率が減少したことが影響していると考えられます。

言い換えれば、環境や医療の進歩によって長生きしている人が、がんで亡くなっているのです。日本は平均寿命が延びていますが、がんは寿命が延びたがための弊害といえるかもしれません。

【2】日本人の2人に1人ががんになる

先ほど「亡くなる人の3人に1人ががん」と説明しましたが、発症する人はもっと多いです。その数、2人に1人。つまり、夫婦ならどちらかががんになる計算。あなたの家族は何人ですか? その半分ががんになるとしたら……想像するだけで怖いです。

がんにかかる割合は、男性が63%で女性が47%。(※2) また、年齢を重ねるほど発症率が高まります。たとえば、50代前半男性が1年間にがんになる確率は250人に1人ですが、70代前半では40人に1人、80代前半では30人に1人といった具合です。(※3)

このことから、がんは「老化現象」のひとつといわれる場合もあります。異常な遺伝子が長い年月をかけてがんを発生させるのです。40代や50代で発生した細胞の芽は60代~80代頃までに増殖していきます。(※4)

【3】 がん治療における3つの選択肢

がんになったら、どんな治療法を受けるのか。現在は、「手術」「抗がん剤治療」「放射線治療」の3つの手段を用いることが多いです。がんの種類と進行度によって、3つの治療法のなかから、ひとつまたはいくつかを組み合わせて治療が行われているのが現状です。

しかし、それぞれの治療法には賛否両論あります。手術は病院のお金儲けで、本当は必要がないのに手術を勧めてくる。抗がん剤は、使用することで体調不良になり寿命を縮めてしまう。抗がん剤よりは負担が少ないとされる放射線治療でさえリスクは大きいから避けるべきだ。など、書籍やインターネットには情報が氾濫しています。

正しい情報があれば、根拠のない情報も混ざっているので、判断が難しいでしょう。だからこそ、1つの情報を鵜呑みにするのはオススメできません。いろんな角度から「がん」について考えてみてください。そして、どの治療法にもメリットとデメリットがあると認識しておくことも大切です。

人それぞれ個性があるように、同じがんでも個人差があり、治療法はさまざまです。そのため、自分が納得できるように向き合いましょう。ときには、医師の言っていることが正しいのかな? と疑問をもつ場面があっていいと思います。何より受け身の治療より、自らが積極的に関わっていくべきです。

最近では、先進医療など選択肢が増えつつあります。広い視野をもって治療方針を検討してみてください。(詐欺まがいな商売をしているところには要注意!)1人の医師の診断で心配なら、セカンドオピニオン、サードオピニオンと複数の人に相談するのもいいでしょう。

早期発見、早期治療。そして「予防」がポイント!

不治の病とされていたがんですが、「早期発見、早期治療すればがんは治る病気である」といわれるようになりました。というのも、早期(限局)がんの5年生存率が、肺がんの78.2%を除いてほぼ90%以上だからです。(※5)

ただ、がんには検出限界があるといいます。小さいがんは発見できない、検診などのタイミングが遅くすでに進行していた……など、早期発見は簡単ではありません。だからこそ、予防がポイントです。がんの発症要因は、遺伝的なものより生活習慣の影響が大きいと考えられています。毎日の小さなことの積み重ねが、健やかな暮らしに繋がるでしょう。

参考文献

※1 厚生労働省「人口動態統計」2014年、国立がんセンターがん情報サービス「がん登録4・統計」2014年
※2 国立がん研究センター、がん情報サービス「がん登録・統計」2012年
※3 国立がん研究センター、がん情報サービス「がんの年齢階級別罹患率」2010年
※4 祥伝社『科学的根拠にもとづく最新がん予防法』、津金昌一郎、p.66-67
※5 国立がん研究センター、がん対策情報センター「全国がん罹患モニタリング集計 2006-2008年 生存率報告」

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