育児本の誤りを斬る!『「赤ちゃん」の進化学 子供を病気にしない育児の科学』

育児本を鵜呑みにする危険性
現代の育児常識6つに誤りがある!?

赤ちゃんはまだ「人間」ではないという真実

著者の西原克成さんは、現代の育児法の誤り6つに下記の項目を上げています。

(1)おしゃぶりを1歳頃にとりあげる
(2)おんぶや抱っこをしなくなり、ゆりかごを使わなくなった
(3)十分に舌でなめさせたり、ハイハイで遊ばせたりしなくなった
(4)乳母車(ベビーカー)をやめて歩かせようとする
(5)離乳食を与える時期が早すぎる(5カ月や6カ月)
(6)冷たいミルクを1歳頃から与える

ひとつでも気になる項目はありましたか? この6つがなぜ誤りなのかを、本書では生物学や進化学を軸に詳しく説明されています。重要なのは「赤ちゃんはまだ人間ではない」と認識することです。

赤ちゃんは母胎で急激に成長しますが、出産時に進化が完了しているわけではありません。1歳を過ぎた頃からだんだんと人間になり、2歳半でようやく生物学的に人間の子どもになります。なんと進化には約24歳までの年月を要するそうです。

5カ月、6カ月では早すぎる離乳食。早め早めの育児に注意しよう!

6つの項目の中でも、離乳食の項目が気になった人は多いのでは? 日本では「離乳食は5カ月や6カ月から始めましょう」という指導がされていますが、著者はそれを早すぎると否定しています。なぜなら、赤ちゃんはまだ「人間ではない」からです。

早すぎる離乳食はアトピーになる危険性を高めると述べられています。液状で柔らかければ問題ないと考える人もいるけれど、それは間違い。たんぱく質には要注意です。赤ちゃんの未熟な腸は、たんぱく質の抗原をそのまま吸収してしまい、抗体を作りアトピーを引き起こします。

アメリカでは、たんぱく質のことを「ポイズン(毒)」という医者がいるそうです。そして、2歳まではたんぱく質を与えないように指導しています。一方、日本では昭和55年から離乳食の開始時期は同じまま。研究結果が反映されない育児法が続けられているのです。

味噌汁の上澄みだからOKという安直な発想は危ない。大豆アレルギーを引き起こし、その子どもは一生大豆を食べられなくなるかもしれません。また、米は炭水化物の食べ物と安心するのも危険。実は、米にはたんぱく質が含まれているし、果物の酵素もたんぱく質からできています。つまり、身の回りのあらゆる食材が毒になりうるのです。

たんぱく質という観点から考えると、離乳用サポートミルクもNGとしています。著者は1歳までは乳児用ミルクを飲ませるように主張しています。詳しい免疫メカニズムについては本書をチェックしてください。

おしゃぶり賛否、スポ根……子育て問題を進化学で斬る!

離乳食のほかにも、おしゃぶりを取り上げたり、スポーツを子どものころから強要したりする風潮についても触れられています。おしゃぶりで鼻呼吸を促す重要性をご存じですか? 幼い頃にスポーツで体を酷使する影響をご存じですか?

本書では、バスケットボールの過酷な練習が理由で再生不良性貧血になった少女のエピソードが紹介されていました。スポーツで未発達な体が傷めつけられ、免疫が低下したのです。海外では、子どものうちから過剰にスポーツするのは好ましくないと考える国があります。少年野球のようなスポーツクラブを作ることを禁じている地域さえあるそうです。

日本では、スポ根という言葉があるように、スポーツに身を捧げることが一種の美学のように扱われていますが、体の発達面から考えると過剰なスポーツはやめるべきなのです。なぜ体を酷使することが危険で、体を休ませることが大切なのか、すべて本書に記載されています。

学力に飛び級があっても、成長のタイムテーブルには飛び級はないというのが著者の考え方。進化の過程を無視した育児は破綻する……!? 健康な体に育てるために、何が良くて悪いのか。進化学を押さえて情報を取捨選択しませんか?

育児を進化学から見つめなおそう!

日本の学校教育では「育児法」はありません。さらに、核家族化が進み、育児を教えてくれる存在がいなくなりました。そんな状況で、多くの母親は育児本を参考に育児を進めます。たまたま手に取った1冊が、その子どもの人生を左右するのです。もしその本が間違えていたら……?

この機会に、1冊の育児本を簡単に信用することの危険性を考えてほしい。「なぜ離乳食は5カ月や6カ月から始めるのか?」など、書かれている情報の裏をとったり、深く調べたりすることは非常に大切です。無知のせいで後悔しては遅い。子どもの健康に関わることですから。育児は選択の連続です。情報収集して納得の選択肢を選びましょう。

著者は「日本の育児には、進化学の視点が抜けている」と主張しています。あなたが見本にしている育児本は、本当に正しいですか? あらゆる角度から育児を考えてみませんか? 本書は情報収取する際におすすめです。

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裏話~ここだけの話~
出産後、離乳食をいつから始めようかと考え始めたときに出合った本です。私の周囲には、5カ月になった日から始めた人、ゆっくり始めた人、いろいろな考え方をもつママがいます。そんななか、「周りが5カ月だから」といった感覚的なものや、周囲に流されて始めることに抵抗を感じるように……。もっと科学的に考えたいと思って本書を読みました。すると、今まで触れたことのない情報をたくさん得ることができました。今後の育児を考える判断材料になりそうです。この1冊をまるごと信じるのが怖い人もいると思いますが、ひとつの考え方や可能性として理解して損のない内容です。ぜひ、多くのママに読んでほしいです。(30歳・東京)(30歳・東京)

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